帯はこんなんでした。
新宿で最も敵にしちゃいけないのは、平凡な高校生!?
新宿に複数存在する、おかしな都市伝説。
その中のひとつである【依頼遂行率100%の何でも屋】に下宿している男子高校 生・佐蛹慶介<ささなぎけいすけ>は、今日も家主である蔵祭平三郎<くらまつりへいざぶろう>とともに、新宿で起こる数々の事件解決に奔走していた。
とびきり優秀かつ超個性的な新宿の面々に囲まれながら、平凡を自称する慶介。だが、新宿に住む者は皆、口を揃えて言う。
――――本当に凄いのは、慶介なのだと。人脈<コネ>の力で人も事件も世界も回す、新宿系エンタメミステリー!
作者:内堀優一(うちぼりゆういち)
イラスト:ギンカ
HJ文庫
2017年5月1日初版発行。
こちらにビビっとくる方向け
男の子同士友情、ストーカーヒロイン、年下ハイスペック探偵役、
同居人が情緒不安定な強面青年、不良少年
連作短編式。
人と人のつながりのお話。
主人公の一人称で物語が進んでいきます。
文体は軽くてサクサク読めましたが、重厚な文章を楽しみたい人には向いてないです。
ある程度の文体をライトノベルにも求めている人は拒否反応が出てしまうと思います。
6人の友人がいれば間接的に全世界の人と繋がっているというお話を思い出しました。
ライトノベルの主人公といえば
特殊能力、知略、演技力、推理力、身体能力などなどライトノベルにはさまざまな面に秀でた主人公が登場します。
”普通の”、”ただの”、”一般人”、と頭についていても「お前のような一般人がいてたまるか」思わすツッコミをいれたくなるのが主人公補正のかかったライトノベルの平凡主人公のテンプレ。
それが主人公が主人公たるゆえんなのでしょうけれど。
本作の主人公は(自称)普通の高校生、佐蛹慶介(ささなぎけいすけ)です。
特に身体能力に優れているわけでも、頭が飛び抜けていいいわけでもありません。
しいていうなら好意に鈍くて友達思いの男の子です。
(好意に鈍いところは大多数のラノベ主人公の共通点に当てはまりますね)
普通のといっておきながら都市伝説「掃除屋」のもとに居候してます。
本人はまぁ普通です。普通に善人。
掃除屋で
GetBackersをおもいだひたのはここだけのおはなし
何故、下宿しているのか詳しい経緯は一巻には書かれていませんでした。
宿主である蔵祭平三郎(くらまつりへいさぶろう)は躁うつでテンションの高低差が激しい要介護の強面青年。
下宿先からもう普通の環境じゃねぇじゃん、とつっこみたくなりますが新宿には他にも個性豊かな、個性の豊作やな、と遠い目になる濃いキャラがたくさん暮らしています。
デュラララを思い出したのはここだけのお話
交流関係が普通じゃない普通の高校生
警視庁の刑事たち名家の次期当主に凄腕闇医者、ヤのつくおにいさんという普通の高校生がどうやって知り合うの?!という面々からホームレスからゲイバーの店主に凄腕ゲーマー、日々闘いを繰り広げる大型書店の店員とアニメショップの店長まで。
立場、年齢差、問わず多くの人と交流関係をもっているのが慶介くんの強みです。
この人脈が最後の事件に生かされていきます。
ぶっちゃけ一番すごいのは清子ちゃんだと思う。
清子ちゃんがかわいい
主人公にはハイスペストーカー同級生の女の子がいるのですがこの子がまたかわいらしい。
名前は畠瀬清子(はたせきよこ)ちゃん。
出番はあまりないのですがとにかくかわいい。
この子に出会うためにこの本を買ったといっても過言ではない。
年下ハイスペ名門時期当主
表紙の銀髪で着物姿の少年 零栓院胤正(れいせんいんたねまさ)くん。
出会ってから運命だった、と思ったのは清子ちゃんですが表紙買いした一番の理由はギンカさんのイラストの彼をみてびびっときたからです。
そう、表紙買いしました。
中学生にして大学卒業済みの頭脳。
警察に頼られる探偵役。
大和撫子な婚約者桜花院初瀬(おいうかいんはつせ)ちゃんがいる。
見た目も中身もストライクゾーンでした。
平凡な主人公にかわって、ミステリー的なお話だと彼が探偵役になります。
ひとことでいうと人脈がすげぇというお話
さまざまな立場の人がお願い事を聞いてくれるほどの人望持ちを普通のとか平凡というくくりでいいのかそれはと思わなくもないです。
最終的に人脈が広がり続けて日本を揺るがす自称普通の男子高校生になりそう色んな意味で怖い。
コメント