旧ブログで2014年に書いたものに加筆・修正しております。
当時、いろいろな方のTwitterのつぶやきを見ていて「男性の方が王子様願望強いよね」
「恋愛モノ好きだよね」というのを見て考えたことのまとめです。
男の子の「王子さま願望」
基本的に多くの男性向け作品では(一部女性向けでも)女の子は最終的には男の子である主人公に苦悩や危機から救われるというのがセオリーになっていると思います。
もしくは過去に救われた経験がある。
(もちろんそうではない作品もあります)
それってつまりは「白馬に乗った王子様」ですよね。
「男女がくっつくこと」で苦悩から救われるという展開は少女漫画や乙女ゲームなどの「女性向け」作品との共通点でもあります。
(乙女ゲームの場合だいたい攻略キャラの苦悩を救うのはヒロインなんですが、物語の主人公が異性(もしくは好意をもった相手)を救うという構図は同じ)
女性のおひめさま願望とかけっこう笑われたりからかわれる対象のように思うのですが、
意外と男性も「おひめさま願望」を笑えないんじゃないでしょうか。
君を救うのは俺だけというヒーロー願望
「王子様願望」という言い方でピンとこないなら「英雄(ヒーロー)願望」って言いかえれば伝わる気がします。
「ヒーロー」になら誰しも憧れたことがあると思います。
「ヒーロー」も「王子様」もポジションとしては変わらないと思うのです。
つまりは「救うもの」としての存在。
手を差し伸べ、悪から誰かを救い出すもの。
「ヒーロー」ものの場合は「自己犠牲」というテーマもくっついてきますから厳密にいうと違うと思いますが。
男性も恋愛好き?
男性向けの恋愛要素があるゲームやアニメをはじめとした作品は「王子様願望」「英雄願望」を叶える作りのように思えます。
乙女ゲームなど女性向け作品にに対して恋愛脳やら馬鹿にしたような発言がインターネット内では目立ちますが、結局男女ともどもに叶えたい「願望」は変わらない。
なのに、女性ばかり「恋愛」のことばっかり考えていると思われてるのはどうしてなんでしょうか。
実は「男性も考えているから女性もこう考えているだろうという自己投影の結果」だったりしたりするのではないでしょうか。
上の立場になりたいが、守られたがる
これもある方のTweetを拝見したのですが、
という意見があるそうです。
賛否はあると思います。
が、これを見てふと思ったのは「戦う女の子」と「戦えない(もしくは女の子より弱い)男の子」という構図です。
(男性向けの場合はだいたい途中から男の子も戦えるようになったり、戦闘能力以外で特技があるという設定も多いですけれど)
「女の子」に守られるという立ち位置の男主人公が増えている気がします。
ヒロインが守られるばかりの女の子だった時代から変化していって作品の多様化がなされたというだけかもしれませんが。
でも、共闘という関係でも実は女の子の方が強くても、結局そんな女の子を最後に救うのは男の子。
という展開もまた多い気がします。
指揮系統が男性で戦闘員が女の子、という構図とかも。
創作の世界にて女の子に課せられる役目
上記Tweetが事実ならこれは女の子に「弱者であること」と「強者であること」を両方求められているということではないでしょうか。
ちょっと前の男性向けなどの作品の中ではお姫さまなど女の子は「勝者へのご褒美」扱いでした。
物語指南書などでも主人公を動かす動機として「お姫さま」や「権力者の娘」は主人公への「褒美」として扱っているものがあって、理屈はわかるのですがモヤモヤすることもあります。
魔王を倒したものに姫を嫁としてやるっていうのも結局の所「勝者へのご褒美」としてモノ扱いですし。
変わるもの変わらないもの
もちろん時代によってジャンルによって作品によって女の子に課せられる、求められる役目というものは変わってきます。
でも、こと男性向け(特に恋愛要素あり)の作品において変わらないことがひとつだけあるのではないかとわたしは思うのです。
それは「英雄願望」、「王子さま願望」
「女の子を救う存在」「みんなを救う存在としての主人公」
これだけはいつの時代も絶対的に求められている要素なのではないかと思います。
(アンチヒーローもの、ダークヒーローものなどもありますが)
男の人は恋愛ではなく愛されが好き??
男の人も結局恋愛もの大好きじゃん、と思っていたのですが最近(2018年)はちょっと考えが変わってきました。
男性向け作品にあるかわからないのですが女性向け二次創作界において「愛され」というジャンルがあります。
恋愛友愛関係なくあるキャラがみんなから好かれている、という作品のことを主に指すのですが。
(少なくともわたしはそういう意味で使っています)
男性向けハーレムものを見るにつれて男性は「恋愛ものが好きなのではなく、”愛され”が好きなのではないか」と思うになりました。
鈍感主人公に好意を向ける数多の女性たち。
なにをされても気づかない主人公。
一対一の恋愛、ではなく、多数から一人に対する愛情のやじるし乱舞。
ハーレムものは愛されジャンル。
つまり、一対一の恋愛よりも多くの女性(ときには男性)から愛される作品が好きなのか!とある日天啓のようにはっ!となりました。
※もちろん女性向けにもハーレムものや愛され作品はあります。
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