あらすじ
この町では、古風な黒電話がそこかしこに置かれている。そんな黒電話の向こうには、『カタリベ』と呼ばれる黒いフードを被った謎の人物がいた。噂話の怪異。それが『本当のこと』になるこの町で、『カタリベ』の黒い糸に導かれた少年と少女は、今日も奇妙な謎解きに挑む。それは、『噂の語り替え』のために開かれる、すこし不思議なお茶会。郷土を愛する皆様、この噂話を紐解くときは、お茶請けに甘いものをお忘れなく。
出展:内容(「BOOK」データベースより)
民俗学、怪異、男の子と女の子コンビ、日常系ほのぼの(?)オカルトミステリー
※旧ブログからの記事を加筆・修正しております。
物語の中でちゃんと名前の出てくる登場人物は三人
ハル(晴生)
久路
招(カタリベ)
この物語のキーは”カタリベ”という謎の人物。
彼は怪異を”書き換えること”ができます。
そのためには、怪異の発端が「偽物」であることをカタリベに納得させなければなりません。
噂の書き換え、と聞いてペルソナ2を思い出しました。
つまりは、何故そんな噂がされるようになったのかを解明していくことで主人公たちの目的です。
いわゆる民俗学のようなお話。
(実際に晴生は話中の噂話を民俗学的に分類してます)
ストーリーは、
晴生たちに噂話の書き換えを懸けた勝負事(噂の鑑定)を申し込む
→久路がカタリベの居場所を突き止めてお茶菓子携えてそこに向かう
→カタリベの前で噂の鑑定を行い、納得してもらう
という展開が繰り返されます。
なにか大きな事件が起きるとか殺人犯を追い詰めるとかそういう刺激的なお話ではなく、身近にある噂話の発端はなにかを突き止めて怪異の書き換えを行う日常のミステリーもの、ともいえます。
毎回、噂話の鑑定の時のお茶菓子がおいしそうです。
冷凍チーズ蒸しパンは試してみたい。
本物の怪異を書き換えさせてしまった場合、ハルにはペナルティがありますが、
雰囲気は本当に茶話会です。
お話をして、考察して、納得させる。
それだけ。
大きな動きはほとんどありません。
こんなに静か物語って最近、読んで無いな
(忘れてるだけかもしれませんが)と感じた作品です。
本当に静かで動きの少ない小説です。
読んでいるとハルたちと同じ空間でカタリベの語りを聞いているような気になってきます。
続刊が希望です
ハルの体質のことや久路の事情やカタリベの正体など気になることはたくさんあります。
次巻があれば購入したいです。
ストーリーもお話もエグいこともなくすっきりとまとまっています。
文章もお話と一緒ですっきり綺麗に整っています。
バトルものなどに疲れた時に読んで欲しい作品です。
お茶とお菓子も一緒に。
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